∇MUGENって何……?

 図1:セレクト画面

セレクト画面だってカスタマイズ自在!

開発は「Elecbyte(エレクバイト)」。
 ツールを一言で表せば『2D格闘ゲームドリームマッチツール』。PC用のフリーソフトであり、「MUGEN DOWNLOAD」とggrことで割と簡単に入手することが可能(各位公開者様や、丁寧な説明をしてくださっているサイト様なども多数存在)。

まず、MUGENは基本的に白か黒かで言えば「 黒 」である存在だと明記しておく。

MUGENというゲームの登場キャラクターは、ダウンロード時には「カンフーマン」というMUGEN独自のキャラクターのみである。しかし図1を見てもらうと解る通り、MUGENには多数のキャラクターを登録することが可能。ならばどのようにキャラクターを追加するのかと言うと、MUGEN本体と同じく「ダウンロード」することで入手・追加することができる
 そのダウンロードしてくるキャラクターやステージなどは有志の方々による血潮の滲む努力の結晶……なのだが、制作の素材は市販のソフトなどから引用されたものが大半。そのグラフィックや音声、そもそもの著作権などは当然「メーカー」が所持しているので率直に表現すると「違法コピー・違法改変」に該当してしまう。

最近ではニコニコ動画などでも時折MUGEN動画がランクインしているが、大抵は荒れてしまっている。その原因とそれをしっかりと治めきれない理由の一端はその「違法性」にある。反論をいくら並べても精々、他の違法性との見比べや開き直りくらいしかできないことは事実。

――そう、確かに違法ではあるが。実際にはMUGENへと移植されたキャラクターは完全なる移植ではなく、若干の差異があったり、根本から原作と異なる場合が多い。あくまで「同人」としての存在が多数。ダウンロードが有料であることはないと断じることもできる。また、「MUGENアレンジ」のキャラはMUGENでしか見られないものである。
 大半のキャラ(キャラクター)が著作権持ちなので最大の擁護足り得ないが......MUGENのために制作されたMUGENオリジナルキャラクター達の存在も欠かせない。そこに2対2のタッグマッチ、4VS4のチーム戦などがあり、プログラミングの知識か溢れる熱さえあれば独自のゲームルールや仕様の元にプレイすることも断然可能。

原作のファンから「アレンジなんかで○○を知ったつもりになってほしくない」――とよく言われる。それは正しく正論であり、尊重されるべき意志だと明言できる。MUGENを全てとして、MUGENの価値観を根底として他の媒体を論じる行為はあってはならない。
 MUGENが「あんまり派手にはできない」存在だと理解した上で、存分に『ロマン』を追い求めてみよう。そこには「そんなまさか」「ああっ、ついに!」「なんてことだ……」思わず声を出してしまうような、心揺さぶる世界がある。

「嫌いなキャラではなく、好きなキャラで語れよ」―――某所で目にした至言である。まず否定してみるのではなく、真っ更な気持ちでMUGENに触れていただきたい。
 あなたが「まずは見てみよう」。それくらいの心持ちであれば、間違いなく「大笑いする」「感動に震える」「激しく怒る」「酷く呆れる」......いずれにせよ、大きな感情を抱けるはずだ。


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